明けましておめでとうございます。
平成25年も、どうぞよろしくお願いいたします。
昨年末、いつもお世話になっているお花屋さんが
まるでアイドルの握手会のように人で溢れ返っているのを目にして
『やはり皆さん、お花が好きなのだな』と感じました。
勿論都古流の仲間たちもお花が大好きで、
お正月を彩るためにさまざまな作品を生けました。
今回は生徒さん・そして教室のお正月のためのお生花作品の一部をご紹介します。

五葉松と黄色いバラはKさん。
お知り合いの床の間にプレゼントすると言う事で
『都型』、別名『一阿彌好み』と呼ばれる都古流オリジナルの薄端花器で生けました。
五葉松の緊張感あふれる幹の線と花器との組み合わせで、格調高いお正月花になりました。

一伸さんのお生花は優しい色合い。
Kさんと似ていますが、こちらの松は根引き松、五葉松より少し小振りでカジュアルな印象の、
葉の長い松です。
柔らかいピンク色のバラですが、大輪なので2輪。
松とバラという花材の組み合わせは、南画の迷語で「不老長寿」を表すので、お正月やお祝いの席にお勧めです。

一恵さんは、若松と小菊を使ったお生花。
若松は門松に使う松、まっすぐにすっきりと伸びる松です。
都古流ではあまりお生花には用いなかった松ですが、清々しい出来上がりに、一同「来年は・・・!」と話題になった作品でした。

一希さんは五葉松・千両の王道コンビに葉ボタンを合わせて
お生花ながらも可愛らしい作品に仕上げました。
一希さんは、今年3月に新宿高島屋で行われる「いけばな協会展」に参加の予定です。
美しくじっくりと撓めた松の曲線に、展覧会に向けた気合がちらりと垣間見える作品に仕上がりました。

そしてこちらは教室のショーウィンドウの作品。
松葉の根本が白く、葉先が緑色のこの松は「蛇の目松」と言います。
「巳年」に「蛇の目松」。
蛇の目松の穏やかな色合いに合わせて、黄色い実の千両を合わせました。
小さな作品ですが、数えきれないほどの楔を入れて型を整えた力作です。