2012年05月12日

カーネーションづくし〜母の日に向けて

連休も終わり、次のイベントは母の日ですね。
母の日といえばカーネーション。
今週のお稽古にはカーネーションがたくさん届きました。

まずはカーネーションの盛り花です。

一秀さん カーネーション・リョウブ・天門草.jpg

一秀さんの作品はりょうぶ・天門草に朱色の鮮やかなカーネーションです。

カーネーションの朱色意外は、花器までグリーンでまとめたので、
朱色の強さが抑えられて爽やかな印象の盛り花になりました。

りょうぶの葉の黄緑色が季節を感じさせる取り合わせ。

一秀さんは義理のお姉さまと一緒にお稽古に来ています。
今回は一秀さんが自由花・お姉さまはお生花でカーネーションを生けていらっしゃいました。
母の日本番が楽しみなご一家です。



同じ花材でショーウィンドウも飾りました。
それが下の作品です。

ショーウィンドウのカーネーション・リョウブ・天門草.jpg

一秀さんと同じ花材の組み合わせですが、
花器が白い変形花器。
これだけでずいぶん印象が変わります。

一秀さんが「爽やかな新緑の季節」なのに対して、
こちらは「穏やかな初夏のひだまり」といったところでしょうか。


続きましてお生花です。
今回は皆さんピンクのスプレーカーネーションを材料に腕を振るいました。

まずは一由さんの寸筒生けです。

一由さん カーネーション.jpg

シンプルな黒い器でいけたカーネーション。
線の柔らかさがより引き立ちます。

一由さんはとても美しい線を引き出します。
今回も本領発揮。
特に真(一番長い枝)の弓なりの線がとても優雅です。



続いて一希さんの手桶生けです。

一希さん カーネーション.jpg

手桶はその軽やかで優雅な印象から
都古流ではとても人気のある器です。

その手桶に可愛らしいカーネーションをいけたらこうなりました。

手桶の作り出す枠の線が緊張感を生み出し、
同じカーネーションでもキリっと帯を締めた江戸の女性、といった印象です。

一希さんは結婚後もご実家にお花を生けてご両親に楽しんで頂いているとのこと。
お母様が喜んで下さると良いな、と願っています。




そしてKさんの船のお生花です。

Kさん カーネーション.jpg

可愛らしいカーネーションをあえて古典で生けたい、とのKさんのご希望で
船の器に生けました。

華やかな草ものでにぎやかに生ける「芝船」です。


同じカーネーションのお生花でも、器によってずいぶん印象が変わります。
生徒さんの生けるさまざまなカーネーションを見ていると
生けた花(作品)の個性と生けた方のお人柄がリンクして見えてきます。
いけばなって、生けるもの見ているのも楽しいですよ。



最後に今年の代表のカーネーションをご紹介します。

ムーンダスト.jpg

ニュースなどで大きく取り上げられたカーネーション「ムーンダスト」。
青いカーネーションです。

実際見ると紫色ですが、その色素は「青」。

このムーンダストを、お世話になっているお花屋さんの千草園さんから頂きました。
貴重なカーネーション、どうしようか悩んだ挙句、やはり都古流らしくお生花にしました。

合わせたのは天門草とキノブラン。
紫が映えるように反対色の黄色を差してみました。

このカーネーションの花言葉は「永遠の幸福」だそうです。
世界中のお母さんに幸福が届きますように、都古流と千草園さんからプレゼント。
気持ちだけでも届きますように。















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2012年04月26日

春から初夏へ〜八重桜とイキシア

今週の初めは、早くも初夏の気候でした。
もうすぐゴールデンウィーク、日差しも強くなりますね。

お稽古のお花も、季節の変化を感じられるものが届きました。

春の終わりを感じさせてくれたのは八重桜です。
先週は自由花でご紹介しましたが、今回はお生花作品です。

20120421 渋谷 八重桜.jpg

濃いピンク色の花と赤みを帯びた葉のコントラストが美しいこの花材。
お生花にするとまさに「いけばなの王道」。
桜は日本の花王とまで称されるほど、日本人の心にしみこむ美しさと潔さを持っていますね。

最近ではお正月用に年末から出回る桜ですが、
東海桜・啓翁桜・彼岸桜と季節は進み、八重桜が出回ると、もう桜の季節・春は終わります。

この作品は一由さんの作品です。
一由さんにとって、今年最初で最後となった桜のお生花ですが、
楔撓めをフル活用し、ゆったりと優雅で華やかな作品に仕上がりました。




早くも初夏を感じさせてくれたのはイキシアとイタリアンルスカスのお生花です。

20120421 大野 イキシア・イタリアンルスカス.jpg

太めのシャープペンシルの芯くらいの太さの茎に、白から薄いピンクの花をたくさん咲かせるイキシア。
この繊細な花を丁寧に撓めて生けた作品です。
ここにイタリアンルスカスを合わせて、緑の鮮やかさをプラスしました。


細い花材を木蜜で留めるのは、くるくる動いて非常に難しいのですが
難なくまとめたのは一成先生です。
先日もモダンな撫子でご紹介しましたが、今回も濃いブルーのガラス器に生けて
涼しげな美しい作品に仕上げました。

さすがです。



さて、ゴールデンウィークのご予定はお決まりですか?

5月1日(火)午後から6日(日)早朝まで、明治神宮・春の大祭の献花に参加します。
この時期の神宮は一年で爽やかな気候、新緑とともに花菖蒲などのお花も楽しめる美しい季節です。
さらにいけばなも楽しめて言う事なしなのです。

まだご予定のお決まりでない方はぜひお出かけくださいませ。
ご予定のお決まりの方も時間のやりくりをして、お出かけ下さいませ。


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2012年04月17日

4月のお稽古〜お生花編

あっという間に桜吹雪も終わり
新緑の季節が始まります。

4月のお稽古、ブログにアップしないうちに2回終わりました。
なので今回は2回分のお生花のいいところをお送りします。

1週目、撫子。
一成先生 撫子.jpg

この色鮮やかな撫子は、「スターチェリー」という名前です。
確かに、チェリーシェイクの色ですよね。
また、よく見ると花弁の先が尖り、絵に描くお星さまのような印象なのです。

このポップな撫子に合わせて、花器はいつもの寸筒ではなくグリーンのコンポート。
花台も花弁型を合わせて、古典とはちょっと違ったモダンなお生花でした。

一成先生は、お仕事場でもある病院の一角にお花を生けています。
この作品も、病院の患者さんや職員さんを明るく見守っているのでしょうね。






2週目、雷電木です。
20120412佐々木 雷電.jpg

『一葵さん、仕事の後の 大仕事 雷電新芽の 愛らしきこと』

ひとひねりしたくなる、ぐっと深みのある、印象的な線を持つ作品に仕上げました。

お生花が久しぶりだった一葵さんですが、
折撓め・楔撓めを駆使して、1.5メートルほどもある雷電木をしっかりと生けてくれました。
(寸筒の高さが約30センチです。)
もう一種、シャクヤクのお生花も選べたのに、お仕事帰りにもかかわらずあえて雷電を選んだ一葵さん。
その心意気にも、心の中で拍手を送ってしまいました。

これぞお生花、というしびれる古典生花になったのではないでしょうか。


この時期の雷電木は、緑の濃淡鮮やかな、15o程の葉がついています。
これが日に日に大きくなってゆく姿を見ると、植物の生命力の強さがはっきりと目に見え、
その生命を手にした責任感をひしひしと感じます。
 
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2012年03月26日

可愛いくせ者

暖かくなったかと思うとすぐ寒くなり、
春にじらされているような今日この頃です。

でも、警察病院の紅白の梅がたっぷりと花を咲かせ、
中野税務署の水木が小さな黄色の花を風に揺らせ、
その奥の駐車場わきのカナメモチには赤い小さな新芽が伸び始め、
自然は少しづつ確実に春の顔に変化してきています。

今週のお稽古では、可愛らしいけどちょっと難物な花材が人気でした。
フリージアとグラジオラスです。

どちらも遠目で見るとまっすぐと伸びて見えますが、
教習所での難関・クランクのような曲がりがあり、なかなか上手くまとまりません。
水際を一本にまとめるのは至難の業なのです。

そんなくせ者を美しくまとめたお二人の作品です。

フリージアのお生花.jpg

ベテラン・一美先生は手桶花器を使って小粋なフリージア。
たっぷりとついた葉を美しく撓めて、曲線の出ない草物の作品を柔らかくまとめて下さいました。



グラジオラスのお生花.jpg

こちらはいけばな男子・一史さんのグラジオラスです。

クランク曲がりの大きかった今週のグラジオラス、本当に水際をまとめるのが大変な花材だったんです。
「木蜜で留めたくてもどうしても足がまとまらなかったら、剣山でのお生花に・・・」と、
アドバイス差し上げたのですが、
花の足をよくよく見てお花と相談しながら”秘密の作戦”をたてて木蜜で挑んだこの一作。

見事にまとめて下さいました!

一史さんは可愛らしい花材を手にした時、いつも以上のパワーを発揮するような気がします。




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2012年03月21日

乙女椿に悩む・・・器合わせも難しいです

先日のいけばな協会展・3次展で拝見した椿のお生花、華やかで素敵でした。
そんな折、乙女椿を見つけたので、早速チャレンジ。


ピンク色のぽってりとした花と、可憐な花とは対照的な素朴な線を持つ幹。
一昔前の飾らない娘さんをイメージして、まずは木製の寸筒に生けてみました。

乙女椿 木の寸筒.jpg

イメージ通り。
でもイメージ通り過ぎる・・・。

和風な可愛らしいイメージから少し離れてみようかな、とこちらに変えてみました。

乙女椿 白い寸筒.jpg

モダンな印象になりました。
これはこれでいい感じもあります・・・。

でも、柔らかい椿の線に対して、ちょっとっ花器が固い印象。

ということで柔らかく見て楽しい器に生け替えてみました。

乙女椿 ガラスのコンポート.jpg

オーストラリアのセーター屋さんで、家元が一目ぼれして購入したガラスの器。
足の部分が螺旋を描く、変わった器です。

手荷物で大切に大切に持ち帰った花器に、根性で木蜜をかけて生けてみました。

椿のピンク色のポップさに合わせたつもりでしたが、幹の素朴さにちょっと合わない・・・。
この器にはもっとモダンな花が合いそうです。


そういえば椿の花、フランスの有名ブランドのモチーフに良く使われています。
それではモダンさは少し抑えて、洋風なクラシカルを目指してみようかしらと思って生け替えたのがこちら。

20120317 椿 鉄のコンポート.jpg

昭和30年代、2世家元の頃に流行った鉄の器。
クラシカルなモダンさには少し近づいた気がします。

もう少しすっきりさがある器はどうかしら・・・?
で、こちら。

20120318 椿 ガラスの水盤.jpg

ガラスの水盤に生けてみました。
緑色のはどんな花にもよく合います。
迷った時にはありがたい器です。



と、一つの花材をいろいろな器に生け替えて楽しんだ一日。
器選びで作品の印象がだいぶ変わります。


さて、みなさんはどれがお好きですか?


おまけ
椿 卵.jpg

虫の卵の名残。
作品の中にいます。

さて、どこにいるでしょうか?

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2012年03月19日

いけばな協会展その後の二人

いけばな協会展が終了して、早くも一週間が過ぎました。
興奮冷めやらぬ教室では、出品者の健闘を祝して、花展話に花が咲いた今週のお稽古。

今回はいけばな協会展に出品したお二人の、協会展後のお稽古作品です。



まずは木瓜の力作を出品した一元さんです。
一元さんの木瓜.JPG

今回も木瓜!

花展の残りの花材を利用して、もう一作木瓜を生けました。
花展のベテランでもやはり本番はかなり緊張されたそうで、
楔を一つ入れるにも、吟味に吟味を重ねて慎重に作業を進めた先日。
でも、今回はサラサラと肩の力を抜いての楽しいひと時。
ひらめき通りにはさみやのこぎりを動かして、
2時間ほどの短時間で、出品作品にも負けないような、写真の力作に仕上がりました。


出品前のお稽古の木瓜・出品直前の手慣らしの木瓜・出品作品、そして今回のお稽古と、
今頃一元さんのご自宅には4作の木瓜が並んでいるはずです。





桜を生けた一芳さんは今回は自由花です。
一芳さんのヘリコニア.JPG

花材はニューサイラン・プロテア・ヘリコニア。
ヘリコニアの花の両サイドから出る茎の直線を生かして、
全体を直線的にまとめた作品に仕上がりました。


そういえば、いけばな協会展での一芳さんのお隣の席では
ヘリコニアの赤をポイントにした素敵な大作が飾られていました。
あの作品を、ちょっと意識したのかしら・・・?

花展に参加すると、自分の花への理解が深まると同時に、
いろいろな作品を以前よりじっくりと拝見することにもなり、さらにお花に知識と興味が広がります。
得るものの多い花展、機会があったらぜひ一度参加して下さい。


一芳さんのご自宅も、やはり出品に際してお稽古を続けた桜のお生花が
最近までたくさん並んでいたそうです。
今回のお稽古で、少し模様替えですね。




前回、いけばな協会展の作品をアップしたところ、
いつにも増してたくさんのアクセスがあり、一同大変喜んでいます。
ありがとうございました。
これを機会にぜひまた都古流の作品を見にいらして下さい。





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2012年02月21日

木瓜三昧+チューリップ

お稽古の花材に、とても太くて立派な木瓜が届きました。

花付きも良く、花展用みたいな花材!
でも2本一組。

そこで、今回はそれぞれの枝ぶりを生かす事をお題に、みなさん頑張りました。
3名の作品をご紹介します。

最初は一敬さんの作品。
20120216 一敬さんのボケ.jpg
一敬さんは最初に木瓜を手に取ったチャレンジャー。
包みを解いた木瓜の枝のあまりの広がり具合にしばし唖然。
でも、しっかりと枝ぶりを見て、2本を3本に切り分けてじっくりと取り組みました。

枝の太い部分と細い部分を対照的に使い、無駄な線はしっかりと落して行きました。
花のついた枝はどうしても切り落とす事をためらってしまいますが、一敬さんは潔く切り落としてゆきました。
その結果気持ち良い「間」が現れ、すっきりとした作品に仕上がりました。



2作目は中堅の一希さん。
一希さんの木瓜.jpg
一敬さんとは違い、上に上にと伸び上がる直線的な木瓜。
木瓜特融の厳しい線を生かして、立ち上るようなイメージの作品に仕上がりました。

真(中央の線)と添(左に伸びる線)は太い線をすっきりと使い、
留(右に伸びる線)は細い枝を数多く用いてバランスを取っています。

お仕事帰りと思えない力強い作品になりました。が、
「家で生けるのは明日になるかもしれません・・・」と一言。
OKです、教室でものすごく頑張ったから。


3作目はベテラン一元先生。
一元先生のボケ.jpg
くねる様な木瓜の線を生かして、二重撓めに挑戦でした。
二重撓めとは、ふつう弓型に曲げる真の線を、もう一回撓め返し、S字型にする花型です。

楔撓め・折ため・捻りためと、さまざまなための技法を駆使しての一作。
いつもよりもじっくりと時間をかけて、丹念に仕上げた作品です。


3作とも、とても大きくて立派な作品に仕上がりました。
こんな大きく大変な作品ばかり並べると、「お生花って大変そう・・・」と思われてしまいそうなので、
最後はかわいい作品を一つ、ご紹介します。

一彩さんチューリップ.jpg

一彩さんのチューリップのお生花。
可愛らしい春の花、チューリップも、素敵なお生花になります。
マンションのお玄関にもピッタリの大きさと華やかさ。

こんなお生花なら、身近に感じられますね。

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2011年10月26日

シルバーキャットのお生花

最近では、和の花を目にする機会がだんだん減って来ました。

先日も、日本いけばな芸術展で撫子を注文したのですが、
洋風の(カーネーションのような)撫子しか出回っていないということで断念しました。

ということで、お生花(せいか)でも洋花を使うことが多くなってきた今日この頃。

今回はシルバーキャットというお花を使ってのお稽古の作品をご紹介します。


こちらがシルバーキャットです。

シルバーキャット

2pくらいの、白く光る花穂がふわふわと枝先に広がり
それがきっと猫のしっぽを思わせるのでしょうね。

この花を、秋に特に人気の手桶花器(かるかや)に生けた一美先生の作品です。
一美先生のシルバーキャットのかるかや

実はこの花ちょっと曲者で、撓めようとすると「パキッ!」と言うんです。(折れるんです)
お生花は曲線で構成されるいけばな、曲がってくれないと困ります。

そんな曲者を難なくこなしたベテランの一美先生
経験と集中力のなせる技ですね。



なお、文頭で触れました「日本いけばな芸術展」、都古流からは6名が参加し
古典生花と新生花を発表しました。
その作品をホームページにアップしましたので、こちらもぜひご覧ください。

http://www.k4.dion.ne.jp/~miyako/
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2011年10月05日

氷室杉と行李柳

早くも10月に入りました。
年賀状の受け付けも始まり、年末へ一直線でしょうか・・・?

いけばなでは色とりどりの初秋から、渋い色合いの晩秋に
季節が移って来たようです。


今回はそんな渋い美しさを楽しむお生花2作です

Iさんの氷室杉

花材は氷室杉。
今年からいけばなを始めたIさんの作品です。

ちょっとくすんだ緑色の葉をつけた氷室杉。
水槽の中の植物のような透け感がありながらも力強さのある花材です。


その強さを一層引き立てるよう、枝使いに強弱をつけた力作。
いけばなは経験も大切ですが、それ以上に花に対峙する真摯な気持ちが
作品に現れるものだと感じた一作でした。





一芳さんの行李柳

こちらは、一芳さん作の行李柳です。

行李柳は細い柳を一本づつ丁寧に根気よく線を整えて仕上げる、
お生花の中でも最も難しい手法を用いる花材の一つです。

このように細い柳は、数多い枝をまとめて生ける事から『数生け』、
一本一本の線を整えることを「筋を通す」と言うことから『筋もの』などとも呼ばれます。

今回初めて行李柳に挑戦した一芳さん、
お仕事帰りのお稽古で、途中ちょっと疲れが見えましたが
仕上がる頃には表情がすっきりとしていました!

だって美しく仕上がったもの。

Iさんも一芳さんも、お仕事帰りに渾身の一作、なかなか出来るものではないですよね。
お疲れ様でした。とっても清々しい作品でした。









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2011年09月28日

9月のお生花

厳しい残暑にうだうだし、ゆるゆると来た台風に翻弄され、
急に涼しくなっておろおろし、
気づいたら、ブログを更新しないうちに9月がほぼおしまいになっていました。

なので今日は9月のお稽古でのお生花作品をひとまとめにしてご紹介します。

9月は秋らしい作品が目白押しでした。

まずは一美先生の作品です。
一美先生の沢桔梗

緑色の茎の先に紫の花、華やかさはありませんが
楚々とした日本の秋の風情が感じられる花材です。

一美先生はじっくりじっくり丁寧に撓めて、草物とは思えないような
美しい曲線の作品に仕上げてました。





次は一伸さんの秋明菊(しゅうめいぎく)です。
一伸さんの秋明菊

秋明菊はポピーにも似た軽やかな枝先の曲線を持つ秋の花材です。
花は白・中心部は黄色、こちらもさわやかな秋を感じさせる花ですね。

筒型の花器を大小2つ使って、向かい合わせに生るこの花型を都古流では「子持ち筒」と言います。
一伸さんは迷ったりためらったりすること無く、さらさらと2筒生けていらっしゃいました。
ちなみに血液型はB型だそうです・・・。





最後は菊と、もう一種類は名前がわかりません。
家元の散歩のお土産

筒型の花器に生けてあるこの薄に似た植物、実は家元の散歩土産なのです。

ある土曜日の朝、いきつけの病院の診察を終えて帰宅した家元、なぜか満面の笑み・・・。
何かある・・・、と思ったら、後ろに回していた手をぐっと差し出しました。
で、この植物が握られていたわけです。

帰り道にあまりに可愛らしい植物を見つけたので、思わず生けて見たくなったとの事。
で、生けあがったのが上の作品です。

少し薄に似た植物なので、秋らしく月に菊を生けたものと合わせて見ました。
菊は一花一葉といい、極限まで葉をそぎ落とした特殊な型です。

歩きながらでも花を生けることを忘れない家。
あやからなければ、と思った秋の朝でした。

posted by 385 at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | お稽古のお生花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月07日

この花の名前は・・・?

しのぎ易かった7月が過ぎました。
今月も暑さが少し落ち着いたまま過ごせると良いですね。

さて今回は古典のお生花、夏らしく手桶花器・別名「かるかや」に生けた
江戸の夏を彷彿させる一作です。

一美さんの手桶

黒い手桶に映える茶褐色の葉は、良く見ると葉脈が美しいグリーン、
葉裏は緑褐色で、どの部分をとっても美しい植物なのですが、
この花材の名前は「ディアボロ」、ラテン語で悪魔という意味だそうです。

なぜ・・・?

この作品を生けたのはベテランの一美先生。
「あらー、きれい・・・」
とつぶやいて、その後は無心に生けていらっしゃいました。


手桶はその昔水を運ぶ為に使われていた日常の道具です。
その手桶の形を模して作られた手桶花器、
水を連想させる器なので、夏のひと時涼を感じさせてくれます。
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2011年07月26日

お生花を生けて、暑さを忘れてみましょう

いつになく涼しかったのもほんのひと時、
しっかりと暑い夏が帰って来ました。

「暑い時にこそお生花を生けて、暑さを忘れてしまった」という2作品をご紹介します。

先ずはこちらです。
ネリネ・ドラセナ

花材はネリネとドラセナ。

どちらも草物、自分の手で撓めるのでは無く、
花・葉一つ一つの曲がりを見極めて、美しい線を生かして生けます。

真剣に花を見つめながら不要な線には鋏を入れてゆく、
静かな時間に響き渡る鋏の音は、なんとも涼やかです。


古典のお生花は植物毎に根を分けて生けますが、
こちらはネリネとドラセナを混ぜて生けています。
古典に対して、現代生花(げんだいせいか)という名称で区別しています。

これはお稽古でKさんの生けた作品です。


そしてもう一作、しのぶひばを使っての「添の吹き返し」
ショーウィンドウ用に生けた古典のお生花です。
添の吹き返し

こちらは真っ直ぐなしのぶひばの枝に楔撓めを施して
全ての線を作っています。

静かな教室に響き渡るのこぎりの音(楔撓めにはのこぎりを使います)

ノッて来るとのこぎり音はリズムを刻み始め、
この世界にひばとのこぎりと自分しかなくなり、
そして気が付くと、枝が「の」の字を描いていました。


パチリパチリと静かに鋏を入れるもの
シャカシャカシャカと懸命にのこぎりを動かすもの、
どちらもお生花の醍醐味、暑さも吹き飛んでうのです。

嘘だと思ったら、試してみてください。
本当だって、すぐにわかりますよ!



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2011年06月15日

大きな葉を使って

大きな葉、使い方一つで作品全体の印象がガラッと変わる難しい花材です。

今回はそんな大きな葉が主役の2作品です。

最初はお生花。
花材は擬宝珠の葉と紅花のお生花です。

擬宝珠は古くからお生花に使われてきた花材です。
小さな紫色の花を高く配し、葉を低めに扱うのが一般的な生け方ですが、
今回は花は紅花を合わせて色合いを華やかに、葉も少し高めに生けてモダンな作品に仕上げました。

擬宝珠と紅花のお生花

この作品を生けた一幸さんはとてもオシャレな方です。
梅雨時の愛用のレインコートは、紅花のような明るいオレンジ色。
お花もレインコートもサラリと鮮やかにこなしていらっしゃいます。


二作目は大きな葉の自由花です。
カラー・ギガンジウム・モンステラ。
カラーもギガンジウムも線の素材、そこに大きな葉が3枚と言う、
なかなか思い切りの良い組み合わせだった気がします。

カラー・ギガンジウム・モンステラ

これを生けた一舞さんは、いつも思い切りの良い花を生ける方です。

今回も大きな頭のギガンジウムをためらう事無くスッパリ切り、
その分カラーの線をなめらかに伸ばして、
カラーとギガンジウムの茎の線の対比を見せてくれました。


ギガンジウムの樹液が壁紙についてしまったら

ギガンジウムは切り口から赤い水分が出てきます。
これが曲者、色が付いてしまうとお洋服や壁や床が赤茶色に染まってしまいます。

必ず紙やビニールなどで付着を防いでください。

でも、いくら気をつけていても付いてしまうこともあります。
教室の壁紙(オフホワイト)にこれが付いてしまったときには、

@住まいの壁紙洗剤でふき取る
A落ちない時には洗濯用の漂白剤を付けて拭き取る。
Bそれでも落ちない時には台所用の漂白剤を付けて拭き取る。

の3段階で落とします。

お試しになる場合は、色柄にはAまでにして下さい。
白い場合のみ、Bもお試し下さい。でも、気を抜くと必要以上に白くなりますのでご注意を!

必ず目を離す事無く、少し薄くなった所で、絞った雑巾できっちり拭き取って下さいね。


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2011年05月31日

5月最後のお稽古

少し前まで「真体強化月間」として緑の枝ものを真体に生る
基礎訓練強化を行ってきた家元教室の皆さん。

今週はその成果を活かした応用編、爽やかな草物のお生花が教室を彩りました。

一芳さんのゴールデンスティック

花材は雨の雫のようなゴールデンスティックと
爽やかな色合いと柔らかい線が美しいキキョウラン。

これを生けた一芳さんは、いつも大きな伸び伸びとしたお花を生ける方です。

今回の作品はお生花としては小品ですが、
ゴールデンスティックの茎の硬い線を感じさせない
おおらかなキキョウランの使いっぷりに拍手です。



自由花は一伸さんの作品です。
一伸さんのスモークツリー

花材はスモークツリー・ガーベラ・モンステラです。

いつも静かにお花に向かい、柔らかな印象の花を生ける一伸さんですが
今回ははっきりとした色合いの花材を選び、くっきりとした作品を生けました。

例年よりもかなり早い入梅となりましたが、
赤と緑、力強い色合いで、雨なんか吹っ飛ばしてほしいですね。



雨といえば、都古流オリジナル復興支援花袋は
雨なんか寄せ付けない撥水ナイロン素材と明るい色柄で、梅雨にもぴったりです!

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2011年02月21日

歓迎光臨 大熊猫!

とうとう、全東京都民が待ちに待ったこの日がやって来ました!

ようこそ比力くん!始めまして仙女さん!

一日も早く会える日が来ることを願って生けてみました。

パンダ来日記念作品
赤と黄色のガーベラは中国の国旗をイメージしています。
『添流し』の型は、三年間のパンダ不在の悲しさを流し去るため、という意味をこじつけてみました。
器はテキサスで買った中国製花器。若干水漏れするのはご愛嬌!

以上、パンダ来日に沸く東京・中野、都古流いけばなよりお送り致しました。
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2010年11月04日

小さいけれど、大変なのです

今回もお生花です。


一希さんの撫子

この花器は「手桶」。
昔、水を運ぶ為に使われていた器を模したものです。
粋な風情で、家元教室ではとても人気があります。


この器で撫子を生けたのは一希さん。
粋な器に可愛らしい花で生けた小さな作品です。

しかし、この素敵な器は見た目の美しさとは裏腹に細めの生口と、
両側の手の部分が邪魔をしてちょっと生けずらいのです。

また撫子は節が大きく膨らんでばらばらになりやすく、
またその節は折れやすくて、可愛らしさとは裏腹に
かなり生けづらいのです。

そんな生けづらい組合せを、3つのポイントを押さえる事で克服した一希さん、可愛らしい方ですがじつは実力者です。


◆おまけ◆
先週頂いたお土産。
美しい微笑みも沢山だとちょっと違いますね。

モナリザ


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2010年10月27日

復帰第一作

先月の今頃は厳しい残暑に呻いていたのに、今は寒さに震えています。

いかがお過ごしですか?



第2週目はお稽古をお休みして「いけばな大賞2010」に参加しました。
会場までお運び下さった皆様、ありがとうございました。
おかげさまで、格花の部に参加の川村一佑さんが
「足立区教育委員会賞」を受賞しました。
作品写真をアップしましたので、HPにもお立ち寄り下さい。
http://www.k4.dion.ne.jp/~miyako/



一由さんの木瓜


そして3週目のお稽古、半年ぶりに一由さん(今回から雅号:家元より頂いたいけばなでの芸名:でご紹介します)がお稽古に復帰です。

しかも、復帰第1作で果敢にお生花に挑戦しました。

花材は木瓜です。

枝が1本あまったので、プチサイズも生けて
「子持ち筒」(小さい方が筒じゃないけど・・・)です。

木瓜は撓め(曲げること)が少し、難しい花材です。
しかも久しぶりなので、正直なところどうかなと思って拝見していたのですが
この出来栄え、いかがですか?








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2010年09月05日

こだわりの菊

お久しぶりです。

しばらく遠ざかってしまいましたが
9月に入ったことを機に、またこまめに更新しようと
思っております、よろしくお願い致します。


sさん ヒバと菊ブログ再開第一回目はSさんのお生花です。

Sさんは入会1年8ヶ月。
入会3ヶ月目に「どうしても菊のお生花が生けたい!」と
リクエストされた方です。
あれから約1年半、今回、久しぶりに菊に再チャレンジしました。

孔雀ヒバと菊の生け合わせです。

思い入れのある花材、今回もしっかりと撓めを効かせて
小さいながらも優雅な作品に仕上がりました。


posted by 385 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | お稽古のお生花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月24日

夢のようなお花


五色柳今週、教室の皆さんはこの花材の美しさに驚きました。

花材の名前は『五色柳』

枝先は薄いピンク色の葉。
次に白い葉、
白に少し黄緑の入った葉、
黄緑に白い斑の入った葉、
そして緑一色の葉、まさしく五色。


生けたのはTさん。
さり気なく、しかし美しい枝先を切り取る事無く
生かしきりました。


素人写真なので、あまり美しさが伝わらなかったらごめんなさい。

これを見たKさんは
「夢のようなお花ですね・・・」と
つぶやいていました。

posted by 385 at 21:54| Comment(0) | TrackBack(0) | お稽古のお生花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月28日

白桃、+チューリップ


白桃雛祭りが近づいて参りました。

教室のお稽古にも先週は赤い桃、今週は白い桃と
ひな祭り気分を盛り上げる花材が届いています。

写真はIさんの白桃のお生花。

この日の花材は白桃1種生けだったのですが、
Iさんは教室のショーウィンドウに入っていた白桃にチューリップを添えた作品が気になり、ご自分でもチューリップを買いに行って生け足しました。

白桃のぽってりとした花と優しい色のチューリップで、
女の子のお祭りにふさわしい可愛らしい作品に仕上がりました。

商店街の中にある教室の立地をも生かした作品です。
posted by 385 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | お稽古のお生花 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする